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仮庵

書きとめる仮住まい

アウトライナー実践入門 ~「書く・考える・生活する」創造的アウトライン・プロセッシングの技術~

アウトライナーというものについて、そしてアウトライナーを用いて書く技法を筆者の経験から丁寧に書かれた本だった。

そもそもアウトライナーってなんなんだ?ということも冒頭に書かれているので、わたしのような「そもそも詰まり」をおこす人にも安心。

概要と目次は筆者のこちらのページに詳しい。

アウトライナー実践入門

 

 手を動かしたくなる本

本書は 、アウトライナ ーを使って 「文章を書き 、考えること 」についての本です 。

「書くこと 」そして 「考えること 」に 、アウトライナ ーは絶大な威力を発揮します 。

わたしはいま「書きながら考える」ということを試している。このブログがそうだ。「書きながら考える」という試みに得心がいきはじめたところに、個人的によいタイミングでこの本に出会えた。

 

「ツールを使いこなす方法」という書かれ方はよくあるが、ツールを使って「書く」ことに踏み込んだ書かれ方なのが嬉しい。

よし、使い方はわかった。はて、自分はこれでなにをどうするのだろう。という状態に陥ることがわたしはある。

昔、仕事関連で基本思想やリファレンスは読み込んでいて学んだつもりになっていたが、いざやらねばならぬ。となった時にまったく手を動かせなかったことがある。

「じぶん、なんもできてないじゃん」という焦りの中、手を動かしながら理由と根拠を学びまっさらな状態から徐々に完成品となるまで構築していくアプローチの技術書に助けられた。

その経験を経て、ステップを重ね技術を学び知識と技術のバランスをとっていくと次第に自分なりの拡張性や考えが生まれてきた。

頭も手も両方動かさねばなにもはじまらないとその時に知った。

 

この本も読み進めていくほどに、ワクワクしながら、手を動かして試したくなる。仕事の資料や買い物リストなどサンプルは豊富だし、Part 7では筆者が実際にブログ記事を書いていく様子もながめることができる。

知識を得ながら、行動もしたくなる気持ちを誘ってくれる。たしかな、「実践入門」だと思う。

 

書くこと・考えることを苦手とする人へも

本書で触れるものはアウトライナーを通し、文章、書類、日常のタスクまで様々。生活するうえで書くことは切りはなせない。

確かに書くことは日常にあるのだけれど、書く・考えるのはどうにも苦手だという人にもおすすめしたい。わたしもそのひとりだ。

苦手だったりためらったりしているのなら、この本に導かれながら、頭の中のものを書き出してみることを試したらよいと思う。

本書にある「フリーライディング」を用いて書いてみると、自分の思っている以上に「考えたこと」が目の前に現れることもあるし、こんなに考えてる! と思っているのにフタをあけたらそうでもなかった、ということもある。(わたしはいつもあるよ)

書き続けてみると、それらをなんとかしてやりたくなる時がくる。自分から生まれたものだからだ。

そして、このままアウトライナーをつきつめて愛してもいいだろうし、他の手法も試したりして自分を拡張していくと、きっときっと書くことがとても楽しくなってくる。

「書く」ということ自体は人によって手法は違えど同じ。しかしどう入門するかが難しい。この本は書くこと・考えることを苦手とする人の入門の助けとなってくれるはずだ。

アウトライナーの風景を、穏やかで日常に溶けこんだ目線で捉えているから、いつまでも古くならず長く読まれるものになると思う。

すぐに何かを書きとめたくなったらいけないので、ぜひアウトライナーもたずさえて読むことをおすすめしたい。読んでいながら自分も書いてみたくなるに違いない。

 

 

 Kindle版もあるよ。 

 

 

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