仮庵

書きとめる仮住まい

対抗意識

とある日。
地図を写し書きしたいが、コピー用紙を重ねてもすけないから写せないという我が子に、窓に原紙を貼ってその上に紙を重ねるとすけるから写しやすいよとアドバイスした。

写し終わったあと、がくぜんとした様子でやってくるや、
「かあちゃん、いやなことするからいじわるだとおもってたけど、あたまよかった……やだあ」と言う。赤ちゃんの頃からの日課であるほっぺとおなかを吸うだけで、この言われよう。(もうやらせてもらえない)

それからというもの、なにかにつけて対抗意識らしきものを燃やしてくるようになった。負けず嫌いだから、立ちむかいたいのだろう。

それまではなにか言っても「ふーん」ぐらいの反応だった普段の会話、例えばジュースの色ってどうやってつけてるんだろうね? と聞かれて、わたしが意見を述べると「母ちゃんはそういうけど、こうだと思う」と自分の意見で反論をしはじめた。

それからじょじょに母の問題点も指摘するようになってきた。
主語のぬけをほんわか指摘されたり、その説明だとむずかしいからわかりやすくしなさい、または意味がわからない。などなど。

とてもためになるから、悔しいどころかうれしくなってニヤニヤしていまう。そして、ちゃんと自分で気づいて考えて意見を言えるのがうらやましいと感じる。

これがきっかけなのかは定かではないが、やたらとくっついてくるようになった。
歩きはじめればすぐに手をつなぎにくるし、ここしばらくは父ちゃんといっしょに寝るブームだったのだが「母ちゃんとじゃなきゃやだ!あっちいって!」と言いはじめた。ひどい。

自分に身近な豆知識を知っているということから、信頼のたる人物になったのだろうか? どちらかというと、ライバルというやつかもしれない。
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